能耐熱材としての特性

 

 制振材料としての耐熱温度は約300℃ですが、自己修復機能のある耐熱性に優れた酸化被膜をつけることにより、構造材としては800℃程度まで使用できます。高温でも表面へのスケールの付着も少なく熱膨張率も低いことから、安価な耐熱材として使用できます。

(図表13:インテリアルの加熱試験仕様)

   ○試験条件

    昇温速度:50℃/ sec 、引張速度:20o/ sec

   ○昇温パターン 

   

   ○試験結果

(図表14:インテリアルの加熱による引張強さの変化)

 

 

  (図表15:耐熱性に必要な膜構造の比較) 

種類
酸化被膜
特  徴
鉄アルミ合金
al2o3

al2o3被膜は、 cr2o3被膜より酸素を通しにくく高クロム鋼より高い耐食性を示す。 更に加工性は軟鋼並で使いやすい。

炭素鋼
fe2o3

この膜では酸素が簡単に膜を透過し、素材のFeと反応するため酸化の進行が早い。

ステンレス
fe2o3, cr2o3

cr2o3膜は酸素を透過しにくいが Cr 量が少ないとわずかに透過する。 そのため、過酷な条件では素材の Fe と反応し酸化が進行してしまう。

高クロム鋼
cr2o3

Cr量が多いと、 cr2o3膜は良好となり、高温でも酸素を膜で防御し優れた耐食性を示す。しかし、加工性が悪く非常に高価である。